2018年9月30日日曜日

vSANサイジング(改訂版)

公式な見解にばらつきがなくなってきたので、最近はこれでざっくり計算しています。


実効容量 ÷ 0.7 × 2 ÷ Activeノード数
 = ESXあたりの物理(Capacity)容量


ひとつづつ解説します。

(1)実効容量 ・・・ 実際に必要なバケツサイズ

(2)必要な容量 ÷ 0.7 ・・・ リバランス対策

  • (使用率80%を超過させない&オーバーヘッド等のバッファを見込んで70%までしか使わない)

(3)オーバーヘッド込みサイズ ×2 ・・・ FTT=1の場合は容量2倍

(4)全部で必要な物理容量 ÷ActiveなESX台数 ・・・ 縮退時ミラーリングをMax考慮

  • Standby相当はわり算から除外

(5)<上記4>を満たす、ESXごとのCapacityデバイスを選定



実効容量の10%以上 ÷ Activeノード数
 = ESXあたりの Cache容量

(6)全体で必要なキャッシュ容量 ・・・ 実際に読み書きに対して10%以上
(7)ActiveなESX台数で割る

(8)最後にStandby相当のESXを1つ追加



◆計算例(実効5TB、3+1ノード構成、FTT=1の場合)

◯Capacity計算
(1)Datastoreとして、実効5TB必要な場合
(2)5 ÷ 0.7 = 7.15TB (FTT[可用性]の要件にかかわらず、必要)
(3)7.15 × 2 = 14.3TB (可用性[FTT]を考慮した全体の物理容量)
(4)14.3 ÷ (4-1) = 4.8TB (ESX1台あたり必要な物理容量)
(5)1.2TBのSASドライブ4本 (Capacity要件)

  →最後に、コンパチが取れているパーツであることを確認
  →パーツの販売終了などもあるので、最新状況はDistributorに相談を

◯Cache計算
(6)5TB × 10% = 500GB(実効の10%以上、全体で必要な容量)
(7)500GB ÷ 3 = 170GB (ESX1台あたり必要な容量)

  5番&7番の結果より、各ESXに搭載するvSANドライブは
   「Cache:200GB x1」「Capacity:1200GB x4」が確定 ※Boot用は別途

  →Cache/Capacityドライブ数の組合せが、論理仕様に収まっているかチェック
  →最後に、コンパチが取れているパーツであることを確認
  →パーツの販売終了などもあるので、最新状況はDistributorに相談を
   SSDは世代交代が激しいので注意! 後継のパーツ案内してくれるDistiが親切

(8)Standby相当のESXをもう1台プラス ※縮退時のデータコピーを考えて
以上